現在は、少子化で親がわが子に掛ける期待も大きく、家庭の中では多くの子どもたちがペット可お客さまのような扱いを受け、生活のにおいや生きる力(知恵)を身に付けることから遠のけられて育っているのではないかと心配です。
パソコンの普及も著しく、インターネットやEメールなどを子どもたちは自由に操り、親の知らない所で情報のやりとりが行われているとも聞きます。使い方を誤れば、他人を傷つけ、危険な目にも遭いかねません。このような環境の中で、子どもが“子ども時代“を飛び越えて大人化してしまうこともまた心配です。
年齢に合わせ、段階を踏みながらゆっくり成長し、自然の移り変わりや周囲からの愛情に気付きながら、時には立ち止まり、喜んだり、悲しんだり、自然なリズムの中で子ども時代を過ごしてこそ、人が人として育つといえるのではないでしょうか。ゆっくりゆっくり見守られながら過ごせた子どもは幸せです。
「早くしなさい!」「どうしてもっと上手にできないの!」「だから言ったでしょ!」などとせかされながら子ども時代を過ごしてしまったら・・・どうでしょう? お子さんの産声を覚えていますか?赤ちゃんの時は、優しく胸に抱かれ、一人遊びができるようになると、親の目の届く範囲で自由に遊んで満足感を味わいます。成長し、親からの手から飛び立ち、遠く離れてしまっても、親の心の中には、いつも子どもの存在があります。
お子さんとの初対面の感動をもう一度思い起こしてみましょう。