法人紹介

第1章 育児で大切なこと

1-7 親子遠足

春の親子遠足で、かみね動物園に行ってまいりました。バスの中では、自己紹介やゲームなどで楽しみ、動物園に着いてからは「カバさん見えないね?」「サイの赤ちゃんはいつもお母さんと一緒でかわいいね?」などと喜びいっぱいでした。

動物たちのしぐさをかわいいと思ったり、草取りをしている作業員に「おはようございます」とあいさつしたり子ども本来の姿がここでもたくさん見られました。すべてが好奇心の対象なのですね。親子遠足なので、当然お父さんやお母さん、おばあちゃんも一緒です。喜びがそのまま子どもたちの振る舞いや言葉に表れていることがとてもうれしく、家族の信頼関係が強く結ばれていることもあらためて感じました。

お友達と一緒のバスの旅は、家族旅行とはまた違った経験ができるものです。

中には、「あとで連れて行ってあげるから・・」とか「ゲームセンターの方がママは好き」とか「自家用車で行った方が安いから」などの理由で欠席される方もいますが、そのようなことでは太刀打ちできないくらい、大きな意義のある貴重な体験です。

円陣を作り、楽しいお弁当の時間。ふたを開けた瞬間に自分が愛されていることを感じるような心のこもったお弁当を作ってもらったこと、先生にも分けてあげようねとお母さんに言われて恥ずかしそうに差し出す子。このように心の満ちたりた経験は、一生忘れられないでしょう。記憶に残らなくても、心の中にはしっかりと蓄えられているのです。「うわーっ○○ちゃんありがとう、ごちそうさま!」と先生に言われときの喜び、走ってお母さんのところに戻ってゆく後姿・・。どれもこれもが普段の園の保育の中では見ることができません。ささいなことでも大きく感動できる子は、ささいなことで深く悲しむこともできるのです。お友達の身に起きたことでも一緒に悲しみ合い、「大丈夫?」といたわり、お友達の喜びも一緒に「すごーい!やったね!」と喜んであげられる、そんな感情や感性が育ってくれることを願っています。

かみね公園の起伏に富んだ上り下りは少々こたえましたが、子どもたちの笑顔と優しさに励まされ、保育士で良かったと再確認した一日でした。